過去にFXにも独立にも失敗しています。その3

物販は資金力が物をいう

不安の中にいた私は、友人とお互い協力してやれる事はないか模索していました。お互いに値段をさげても利益を圧迫するでけでなんの特もありません。よく考えれば価格を下げれるのは資金が莫大にあるAmazonとか大手の企業だけです。資本の論理で勝てるのですから。すなわち薄利でも利益の桁が違います。

個人が薄利でやってもうまくいかない。食べていけない。

物販は資金力があるところが圧倒的に有利なのです。

どこまでも落ちていく

何度も友人と話しあいました。しかし話しても溝は埋まる事はなかったのです。やはり利害関係が生まれると駄目です。妥協すれば自分の商売が駄目になるのですから。妥協したくても妥協出来ません。お互い生活もかかっていますから。

価格競争をAmazonと同じ様な業者や友人として行くのでドンドンと利益が減って行きます。2割はあった利益がほぼなしか1%-2%ぐらいになっていきます。利益が減ってしまうと商品を仕入れるお金がなくなってしまいます。そうなると商売が成り立たなくなります。

それを防ぐ為に貯金を切り崩して商品を仕入れる事態へとなって行きます。お金をもっと手に入れて自由になる為に始めた筈なのに自分の首を締める事になって行ったのです。

まさか貯金を切り崩してしまうとは。家族にも迷惑をかけ情けなくて泣いていました。
しかし泣いてもわめいても生活していかなければいけません。

なんとか資金を集める為に国民金融公庫に相談しに行きました。スーツをきて資料を用意し車で行きました。車を駐車場に停めて料金を払って。

わざわざ駐車料金を払ってと書いたのはその「駐車料金で商品を仕入れ出来るのに」と思う程、切羽詰まっていました。

時間をかけて相談し2週間程待たされた挙げ句、見事に断られました。

よく考えれば断られるのは当たり前です。資金は底をつき、生活する為に食品や生活品をカードで使って買っていたのでその利用額も結構な物になっていました。国民金融公庫ではそういう事も審査対象でした。

「資金さえあれば」という思いは強かったです。利益は少ないが黒字ではあった。黒字経営をしているので「いけるだろう」と期待していましたので断られた時は相当ショックを受けました。担当者になんとかならないか粘ったものです。カードでの使い込みがネックのようで粘っても駄目でした。

資金は減る。カードの利用額は増える。貯金が無くなっていく。もう破滅は目の前まできていました。ドンドンと落ちていく感覚がありました。這い上がろうとして自分に資金が残っていないか考えました。すると資金が残っているところはもうFXの資金だけでした。

FXは金の卵

FXは金の卵と思っていました。お金がお金を産む大事な卵とおもっていました。スワップは入ってくるし価格の上昇や下落でもトラップを適切にかければお金が入ってくる金の卵です。しかしもうその金の卵を食いつぶさなくてはいけないところまで資金ぐりが困難な状況におちいってしまったのです。

金の卵を食べてしまえばもうお金を産み出してくれません。迷いに迷いましたが生活する為にやむなくFXの資金を食いつぶす事にしました。FXはその時は両建てで取引をしはじめた時でようやく自分の勝ちパターンを見つけたばかりの頃でした。

FXの資金を引き出す為にすべて決済していきます。震える手と止まらない涙をおさえながら損切りしていきました。「私の人生は終わったな」と思いながら。50万あった資金のうち損切りを20万ぐらいして30万程を引き出しました。

「なぜこんな事になったのだ。」「もう少し何とかならなかったのか?」「この先どうすればいいのだ?」情けなさと悔しさが私のなかで渦巻いていました。

サラリーマンが独立するにはよく考えてから

失敗した原因で1番思い当たるのは資金の少なさです。すぐにお金が入ってこなくてもなんとかつなげる資金。そして安定的に入ってくる資金が無い事。

独立するには最低1年ぐらいの生活費と半年は回せる資金は必要だと思います。とくに物販はお金をまわしてなんぼです。多ければ多いほどいいです。そして行き詰った時に資金が少ないとそれをどうにかしようと考えても行動をする間もなく廃業に追い込まれます。

安定して入ってくる資金がある事。FXがそうなりそうではあったのですが。FXでも株でもなんでもいいのですが安定的に入ってくる資金があればそうそう困りません。あたりまえですけど。そんなものがあればそれで独立できますね。

競合をまちがえた。価格競争をしてAmazonに勝てるわけがない。友人と争えば友情がなくなる。そもそも競争なんてしなくてもよかったのです。もしくはそれをさける方法をかんがえるべきでした。消耗したら待っているのは破産か廃業か喧嘩別れです。

独立して失敗したら色々な物を失うのです。自分に関わりある人も巻き込んでしまいます。サラリーマンを辞める前にもう一度計画を見直すべきです。

資金は足りているのか?お金の流れはすぐに出来て拡大出来るのか?お金の流れは何本も出来そうか?固定費は高くないか?削れるか?そもそもその事業は本当にやりたい物なのか?安定継続出来るのか?

独立する前にチェックしなければいけない事はかなりたくさんあると思います。それをせずに独立するのは無謀です。私は無謀でした。思慮がまったく足りていませんでした。チェックもなにもせずに「ただ独立したいからサラリーマンを辞めて独立した」本当にただそれだけの事でした。

 

その4に続く

 

 

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